経営者は、カメラを付けるという。
現場の責任者として、それは、やめて下さいと 反論した。
だって、お前、防犯カメラだぞ。

経営者は、カメラを付けるという。
現場の責任者として、それは、やめて下さいと 反論した。
だって、お前、防犯カメラだぞ。
防犯と言い換えても、
お年寄りの生活空間内(居室)の設置なら、
監視となります。
お前一人の意地や見栄で、職員が、守れるか!
こだわりのない介護で、お金は、頂けません。
今は、人と人との信頼関係で、
成り立つ介護ばかりじゃないんだぞ。
最初から信頼を要求する介護を するつもりは、ありません。
日常生活・日常業務の積み重ねで信頼を作り深めて行きます。
いいか、時代も家族も 変わったんだ。
介護を仕事とする為の 私たちの姿勢は、
時代が変わるからこそ、変えてはならないと考えています。
言い掛かりをつけられ、マスコミが騒いで傷つくのは、
職員なんだぞ。
謝罪と説明の展開からチームを作るのが、
現場責任者の仕事です。
今は、画像データのような決定的な証拠を示さないと 、
警察・行政・裁判、どれも通用しない。
愚直と言われても、共感と納得を得られるまで、伝え続けます。
金銭目的だけの家族、根拠のない権利主張の職員、
そうなると施設はもたんぞ。
そういう人たちの意見がまかり通って、
より良い介護が潰されるなら日本の介護は、そこまでです。
俺は現場じゃないからこそ、
絶対!現場を潰すことは、できないんだ!
時代の流行と経営者の不安解消で、
現場を混乱させないで下さい。
お前!そこまで、言うか!
開発された技術が先にあって、
それに介護があてがわれただけじゃないですか。
俺は、不安なんだ‼︎
トップの不安解消に現場を巻き込まない!
言ったな‼︎
言いました‼︎
施設の玄関は、天気の良い日は、開放してる。
気持ちが、良いからです。
でも、もう一つ、
おばあちゃんの せつなくやるせない その気持ちに
寄り添い気づく力が、私たちには、まだまだ足りない。
おばあちゃんの気持ちが、「家に帰る」という行動になって
気がつくのが、やっとなくらいです。
もしも、玄関を閉ざしてしまったら、私たちは、
もっと無頓着になって、
おばあちゃんの気持ちを 見失ってしまう。
だから、私たちの介護力を 補うために、玄関を開けている。
おばあちゃんが、出て行く。
その横顔で、ご機嫌がわかる。
施設の敷地と 外の敷地の境に ベンチを 置いてみた。
ベンチに座るか、無視して素通りするか。
職員は、見守る。
今日は、座った!
「しばらく、一人でいたいのかな」
「なんか、うつむいてきたよ」
寒くないかな。
も一人、仲良しバアちゃんを 連れて行ってみようか。
「バアちゃん!ご飯だよ」
「ほんと ほんとに ご飯?」
「ほんとだよ」
「何だかねえ、私、どうしちゃったのかしら」
「私も、どうしちゃったかと思って」
「助けてちょうだい」
「当たり前じゃん!助けるよ!や!手が冷たいね」
「あんた、あったかいね」
「あったかいうちに ご飯食べようよ」
「そうだねえ」