身体拘束は廃止できます~私たちは縛りたくない~

身体拘束廃止について、研究発表して下さい。
との依頼がありました。
演題名:
身体拘束は廃止できます~私たちは縛りたくない~
本文:
対人援助において、身体拘束は、人の生きる力を削ぐ「悪い」ことである。
しかし、いまだに現場では身体拘束が続いている。
「何故、身体拘束が続くのか」と問うと、
『職員人数が少なく、業務量も多く、見守りできないから』
と答えが返ってくる。
それでは「何故、あなたは「身体拘束」をするのですか」と問うと、
『先輩がそうしていたから』
『一職員である自分には、そうする以外の選択肢は無い』
『それ以外のやり方を上司から教えてもらっていない』
『職場のみんなが変わらないから』
「みんな」が身体拘束をしているこの職場。
でも「私」は、そうした「みんな」の一員にならないこともできたのではないでしょうか。
何故なら、私は、勉強してるから、資格があるから、志があるからです。
先ずは、身体拘束に加担した自分を「身体拘束」は
自分のしたことだとシッカリ自覚できますか。
そうすると、不安になります。
何故なら、
何が本当に良いケアなのかを誰も教えてくれない現場で、
縛らないのなら、自分はどういうケアがしたいのかを自分で
考えなければならないからです。
答えの無い問いを持つと、不安になります。
しかし、問いを持てることが大事です。
自分が今までしてきた悪いケアを自分のこととして
自覚することから、
本当に自分がやりたいケアを自分で考えることができます。
現場には、絶対という確かなこともないし、誰もこれで間違い無し!という正解を与えてはくれません。
この状態の中で、自分のケアを自分で選んで決める。
または、こういう介護をしたいとあなた自身が意志することが無ければ、
身体拘束廃止は実現しません。
私は、良い介護をしたいと自分の意志(主体)を持つことで、共感と動機を持って仲間(連携)ができます。
主体なき者とは、連携が組めません。
連携するものがないからです。
その実際について、報告させて頂きます。
と、返事をさせて頂きました。