5年前のマナーハウス麻溝台

5年前の高口も仲間として立ち上げた
マナーハウス麻溝台からの報告が、
思い出FBから出てきました。
マナーハウス麻溝台の開設を待って、
大学病院から入居された利用者さんは末期ガンでした。
IVHは入居を機会に抜去されました。
とても無理といわれたアンコを食べられました。
一番楽しみだったのは、
普通のお風呂にユックリ入ることでした。
そして、ご家族と約束のお花見に行きました。
生命(せいめい)が一番大事。
だからリスクゼロが業務方針。
医療の現場では当然です。
生活の場は命(いのち)が大事。
だから生きたいように生き抜くがケア方針。
介護の現場では当然です。
そして、その利用者さんは、
一番望まれたお風呂上がりに亡くなられました。
写真は、入浴介助を担当した職員が、
「また、一緒にお風呂入ろうね」
と声をかけて手を握り、わずかに握り返してくれて、
そのまま逝かれた時のその手です。
この写真を撮られた当時の事務主任が、
報告しています。以下、その内容です。
先日のマナーハウス麻溝台では、
いろいろなことがありました。
その中で、今日の申し送りのお話を
事務主任として皆さんに、お伝えしたいと思います。
ケアの在り方や、介護観は、
みんなそれぞれが理想とするものがあって十人十色。
ご入居者様を想う気持ちは同じでも、
一人ひとりの考える最善には相違が生まれることもある。
私達が提供したケアは最善だったのだろうか、
みんなが自問自答する。
いろんな考えがある中で、
申し送りの時に花城施設長が
みんなに伝えてくれた。
『みんなそれぞれがケアに対しての意見や考えがあると思う。
今回御本人とご家族の意向に応えてこの対応をしました。
御本人もご家族もとっても喜んで下さいました。
ケアの考え方に関していろんな考えがあって、
どっちが正しいとかどっちが間違っているとかではない。
その人の為を思って考えて行動する…全部正解です。
今回、みんなが1人の方に真剣に考えて、
まっすぐに対応してくれたこと。
本当に誇らしく思います。
みんなありがとう!!』
と熱く話してくれました。
とても心があったかくなりました。
これからもたくさんのエピソードを経て、
職員みんなも成長していきます。
1人を大切に、
1人のケアをみんなで真剣に考え行動して
『あたりまえの生活』をつくっていきたいと思います。
マナーハウス麻溝台
事務主任 岡林明宏
そして、今年、岡林事務主任は、施設長になりました。
新しいマナーハウス麻溝台をいつか訪ねて行きたいです。