介護職のハルさん

介護職のハルさんにあったのは、15年前くらいです。
研修会のあとに、ドシドシ近づいて来て、
「トイレに行きたい!っていうお年寄りがいるんです。
でも、私のフロアでは連れて行っちゃいけないって、
 えこひいきになるから、
 他の人が大変になるからって、
 だから、勝手なことしちゃいけないって、
どしたらイイんですかね?」
「それはなかなか難しい質問だね。
 えこひいきOKで、
 今やりたい介護が今できる職場を作りたいね。
 じゃあ、一緒に働いて考えてみよう」
ということになって、一緒に 働くことになりました。
新規施設が開設して、半年過ぎたくらいの頃に、
ハルさんは入職してくれました
入職して早々、ハルさんは、プリプリ怒っていました。
「高口さんの施設に来たら、
 何でも教えてくれると 思ってたのに、
誰も何も 教えてくれない😠💢😠💢」
と言って、自分が新入職員なのに、
新入職員指導手順書を自分で作って、
「これで、私を 指導して下さい❗️」
と言ってきました。
コレは、オモロイ子が 来たぞ!と思いました。
施設は開設一年、ハルさんは入職半年となりました。
ハルさんは、現場のアレもコレも見えるから気になる、
気になるから気が散るという状態に はまります。
その結果、同じミスを繰り返します。
気をつけよう 気をつけようと するほどに、
気が散る自分に 緊張が加わるので 更に ミスをします。
「私の注意が足りないんです。
すみません。もっと、注意喚起して 事故対策します」
と言い出しました。
「あのね、注意は喚起されない。
夜勤明けは誰でもボウッとしてる。
コールが重なれば誰でも焦る。
ボウッとしてても焦っていても
事故が起こらないようにするのが、事故対策だから。
先に、注意喚起を求める対策は、対策じゃないよ」
その場その時のハルさんの介護瞬発力はスゴイ‼️
けど、それだけでは続かない、伝わらない。
見て・気づくところまでは素晴らしい。
そのあと、考えていない。
反射でやる介護は輝いているけど、
考えていない介護は続かない。
ハルさんは 苦手だけど、
介護の仕組みを 作るようになりました。
お年寄りが、大好きで、喜んでくれることなら スグやりたい‼️
それがハルさんです☺️
そのハルさんが、話し合う ・手順を決める ・役割分担する。
会議で話し合って決めた日程・手順で、
仲間と 一緒に 開始すると決めたのに、
次の日から スグやる、一人でやる、何でもやる。
仲間だと 思ってた人たちは、「何アレ?」と思う。
「イイことは、スグやりたい❗️」
「じゃあ、話し合いなんかしないで、
ハルさん一人で やればイイじゃん‼️」となる😅
「何で、私、怒らせちゃうのかなぁ。
嫌われてるのかなぁ」
「今のままじゃ、嫌われモンじゃね。
あなたのことが好きで、
 一緒に頑張りたいのに ハズされるから、
ガッカリするんだよ。
 同じガッカリをしたくないから、 怒るだなあ」
お年寄りへの 自分の気持ちが強すぎて、
仲間の気持ちが、なかなかわからない。
ハルさんが率直なので、仲間も率直に怒る。
「介護を何で一人でしようとするんだよ」
「ハルさんの介護をみんな知りたい
 一緒にしたいんだよ」
「意味わかんないと腹立つし、
 やり方わかんないとイライラする」
「もっと、考えていること話し合おうよ」
コレは、なかなかイイゾ❗️と思って、
ハルさんに 介護主任をやってもらおう❗️
と、主任辞令を出しました。
「何で、こんなにバカで、慌てん坊で、一番❗️ダメな私が、
主任何ですか⁉️」
と泣きながら 言ってくるので、
「一番❗️ダメだからだ」と 説明しました🤓
「そんなの変❗️へん❗️ヘン❗️」とか 文句言いながら、
日本で一番🖕🏻❗️慌てん坊の 介護主任‼️が誕生しました👏🏼👏🏼
介護主任になってからの ハルさんは、すごいです。
いつか、しっかり書き出したいです。
写真は、ハルさんが、プンプン怒りながら、
私に文句言いに近づいて来るときのポーズを
お願いして 再現してくれたところです。
お年寄りが、「上手、上手」と、
褒めてくれています。